ピルと聞くと、心無い人は「性にだらしがない」等という印象を持つ方もいらっしゃいますが、女性がピルを使うのは自分を守るためであり生理のリズムを整えたりするために使用します。ピルについての正確な知識を持つことで誤解を無くしましょう。

行為前に知っておきたいピルの用途

ピルには、女性ホルモンの卵胞ホルモンと黄体ホルモンが含まれています。体外からこれらを取り入れて、排卵後や妊娠中と同様のホルモン環境にすることで排卵を抑えて、避妊効果が得られます。この他、子宮内膜を薄く維持する作用があり、受精卵の着床を防ぐ効果、子宮頸管の粘液の濃度を変えて、精子が侵入しにくくする効果があります。
低用量ピルは、通常は月経の開始日から飲み始めて、毎日1回同じ時間に飲み続けます。サンデースタートのピルは、週末に生理が来ないように、月経開始後の最初の日曜日から飲み始めます。月経開始日から飲み始めた場合には初日から、サンデースタートの場合には約1週間後から避妊効果が得られます。ただし、体内のホルモン濃度を維持するためにも、毎日同じ時間帯に飲み続けることが大切で、飲み忘れると効果がなくなります。
ピルを服用していると、生理が規則正しくなり、また子宮内膜が薄くなるので、生理痛が軽減します。このため、生理不順や生理痛改善のために処方されることもあり、子宮内膜症の予防や治療にも使われます。
生理日の移動には、中用量ピルが処方されます。予定より早める場合には、生理開始から5日以内に服用を開始し、早めたい日まで飲んで服用をやめると、2~3日で生理が起こります。この方法では、低用量ピルを使用することもできます。遅らせる場合には、予定日の5日前から飲み始めて、避けたい期間中飲み続けます。
この他、モーニングアフターピルと呼ばれる避妊薬もあります。これは、避妊に失敗した性行為のあと、72時間以内に服用して避妊効果が得られるもので、婦人科で処方してもらいます。早く飲むほど避妊効果は高くなりますが、その後の性行為については避妊効果はありませんので、注意が必要です。